300年読み継がれる本
ぶどうの味

ぶどうの味


ほんとうに思いがけず、教え子さんからのお便りは届きます。

『〈新生〉の風景』新装版 を書店さんに送り出し、ほっとしたある日。哲学の授業の教え子さんからのすてきな贈りものとお手紙を受け取りました。

現在は花巻で有機農業を営み、“ぶどうを栽培しながら、食べるものを作って、地域と関わりながら、そんな生活を歩んでいます” とのこと。

原の他界の報せに戸惑い、躊躇いつつ、版元の所在地をたよりに心を込めて筆を取ってくださったことが、行間から伝わってきました。

いつもそうだったのですが、原は何かに迷い悩んでいたり、周りに馴染めずにいるような不器用な学生さん(たいてい男のこ 笑)に、声をかけたり、かけられたりして相談に乗ることが多かったようです。

原先生からは智を世界に役立てること、人を解放する方向に用いることを教えてもらいました。そして、自分の正義をふりかざすのではなく、相手を受け入れる倫理という生き方を見せていただきました。

こんな言葉を受け取る時、こそばゆそうに笑っている顔が浮かびます。

教え子さんからは、収穫したぶどうで作ったジュースをいただきました。混じり気のない、ぶどう本来の風味だけのぜいたくなジュース!素晴らしいおいしさでした🍇✨ ご近所さんからおすそ分けしてもらった百花蜜と一緒に、楽しいランチのテーブルになりました。

自然に親しみ、大地と対話しながらその糧を食べものとして人びとに届ける。教え子さんの充実した毎日が見えるようです。

*ジュースを販売してくださっていたお店のブログ、とのことでリンクを引いておきます。

https://oimonosenaka.seesaa.net/article/2022-09-01.html

春の風が運んできてくれたつながりに、今回も感謝です。お元気で、末永くお幸せでありますように。

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