300年読み継がれる本
原宏之『ネルヴァルの新生』2026年2月発売予定!

原宏之『ネルヴァルの新生』2026年2月発売予定!


原宏之 『ネルヴァルの新生 ファンタスムとしてのエクリチュールと自伝的エクリチュール』近刊!

2026年2月4日発売予定です!

版元日誌 で “2025年がひとつの節目となる人物をとり上げた2冊を、素晴らしいおふたりの先達の力を借りて……” の2冊めをようやく。万事カメの歩み(カメごめんなさい)ですが💦 目下追い込み作業中です。

本作の元となるのは、原が1996年に著した修士論文。生きることが書くことにほかならなかった19世紀の詩人、ジェラール・ド・ネルヴァルの作品と人生がテーマです。

記憶とエクリチュールの関係について、実証的な文学研究の手法により作品群、草稿、校正稿などの資料を精読して仮説の証明を試み、哲学・思想の立場からネルヴァル晩年の人生と作品の関係を分析した力作。難解と言われる絶筆『オーレリア』を主たる対象とした、著者20代の熱情溢れるひたむきな学究の書です。

ネルヴァルと言えば……憧れの野崎歓さんが、温かく素晴らしい解説を添えてくださいました✨ エクリチュール(書くこと)への愛に貫かれた、熱い一冊です。

以下、重複する部分もありますが書誌情報の“版元から”より。

2025年に没後170年を迎えたロマン派詩人ジェラール・ド・ネルヴァルは、文学表現の美しさ、独特の作品世界で今なお読む人を魅了し続けています。全集全6巻が2003年筑摩書房より新たに出版され、2024年にはクロード・ピショワ、ミシェル・ブリックスによる『ネルヴァル伝』の翻訳が水声社より刊行されました。
そのような中、ネルヴァル研究の泰斗である野崎歓さんの「決してアクチュアリティを失っていない力作」との一言に力を得て、原の東京大学大学院総合文化研究科時代の修士論文の刊行にいたりました。
2002年発表(2025年4月新装刊)の『〈新生〉の風景–ロラン・バルト、コレージュ・ド・フランス講義』からさらに遡る1996年の著作である本書は、文学–エクリチュールへの果てしない愛をもって作家の実人生と作品の結びつき、「新生」を希求し続けた、原の原点ともいうべき学究の書です。
「ネルヴァルが最も活発に論じられた一季節の熱気に鼓舞された点において、われらは共通している」と語る野崎歓さんの、胸の高鳴りまでが感じられる解説文も必読です。
ネルヴァル最後の作品である『オーレリア』を正面からとり上げた研究は現在に至っても稀であると野崎さんは言います。『〈新生〉の風景–ロラン・バルト、コレージュ・ド・フランス講義』の姉妹本として、フランス文学、またネルヴァルの作品に親しむ多くの方がたにお届けします。

バルト論『〈新生〉の風景』よりもみちっと専門的な読みものになりますが……

来年2月の書店発売に向け、間もなく予約受付開始です。お近くの書店さまへお問い合わせください。もちろん私どもからもご注文をお受けいたします。

『ネルヴァルの新生 ファンタスムとしてのエクリチュールと自伝的エクリチュール』 原宏之 著/野崎歓 解説

四六判並製 496頁 定価 3080円(税込)

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