300年読み継がれる本
春のたより

春のたより


昨年暮れのシンポジウム以来、とても久しぶりの更新となってしまいました。

冬ごもり……ではありませんが、目の前のさまざまなものごとを片づけている間に季節は流れ

先日も、たいせつな節目のことをようやく滞りなく済ませ

翁草の野の花らしい佇まいに、春の訪れを感じられるようになりました。

混迷するウクライナ情勢。原が授業で常に問題にしていた、命の重さ、欧米視線の対称性の問いにも思いをいたし

国内ではいつしか頻繁にメディアに上るようになった核の文字に胸を痛める日々です。

原の急逝により、知の「百貨店」への道のりは歩みを緩めてしまっていますが

そして、書肆水月は本来、その他の書き手の仕事も手がけてゆくものなのですが

原の書き遺したその声を世に送り出すことにもしばらくは重きを置き、続けていくことになりそうです。

目下はその後を見据えつつ、小さな私家版を製作中。

心もとないながら、「本を作って売る者」として、一つひとつを形にしていけたらと思っています。

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