300年読み継がれる本
葉良沐鳥「空虚の帝国」

葉良沐鳥「空虚の帝国」


空虚の帝国

 電子書籍の販売を一旦停止し、9月に紙の書籍として刊行します。

 わたしたち日本人とはどのような存在なのか?日本のオリジナリティとは?それはいまでも生きているのか? 世界の先進諸国(北米、ヨーロッパ、オセアニア)でのSUSHIからRAMENまでの〈和〉ブームのなかで、日本文化はいまどこにあるのか?
『バブル文化論』の著者が、葉良沐鳥(はらしずどり)の筆名で、後期近代という時代の波を読み解き、日本人の心性、大衆文化からモードの現在までを独特の感性で問うエッセイ。
 東京オリンピック・パラリンピックをめぐる状況を見据え、福島の事故や築地市場(旧東京中央卸売市場)移転問題にもふれる。
 原宏之が、2021年の日本に問いたかったこととは?
 なぜ、極楽鳥なのか?がここに。

Ⅰ.どこにもない〈和〉

 第一章 日本幻想

  一. 太平洋戦争敗戦と戦後敗戦

  二. 支配へのファナティックな愛

  三. 日本幻想/ヨーロッパ幻想

 第二章 けじめのない日本語 

  四. ことばが開示するわたしたちの精神

  五. 一九三六年の片仮名語

  六. スウィーツとパティシエ

  七. 意味のデフレと形容詞のインフレ

  八. 歩くマヌカンと動かないマネキン

  九. 〈和〉が輸出される時代

  一〇.〈和〉のシミュレーション——OMOTENASHI

  一一.〈和〉のリアル——薄気味悪い国 NIPPON

  一二.後期近代の黄昏——売るものがない

  一三.それでも売ろうとする……

 第三章 「世界で一番騙されやすい国民」—— 報道の健全性とメディア・リテラシー

  一. 世界一騙されやすい国民

  二. メディアによるエクリプス

Ⅱ.後期近代とモード、その終焉 

 第四章 モードが骨董品となる時 

  一. モードが骨董品となる時代

  二. 〈ラ・モード〉、流行とはなにか?

  三. いま、ここを求めて

  四. フェヒナーの法則で走ってきた後期近代

  五. 後期近代の黄昏

  六. 日本人デザイナーと〈和〉の文化

  七. 二一世紀ジャポニズムとファスト・ソサエティ・ジャパン

  八. 詩人とデザイナーが詠う後期近代の鎮魂歌

  九. 極楽鳥は、日本はいま?

  一〇.骨董と歴史——ニーチェの場合

  一一.よき趣味と評論家——骨董品のために

  一二.極楽鳥とホモ・ファベール

  一三.ベンヤミンの場合——《これがあった》とエフェメラ、手仕事

  一四.それでも未来のために

 第五章 後期近代と大衆の反逆

  世界を呑み込む後期近代

  大衆の反逆

 後注

 あとがき

1件のコメント

  1. ピンバック: 「空虚の帝国」9月末発売に向けて – 書肆水月 Éditions Suïgètsu

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